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幼馴染がいる
一番古い記憶にも彼女がそばに居た
一緒に泥に塗れ 身体中に傷を蓄えて
よく怒られたのをよく覚えている
そんなやんちゃな彼女も大学生となった今では
当時のなりは陰を顰めた
言動を除けば….
むしろカラッとしたきっぷのいい言動のおかげで
昔と変わらず接せられているので
俺としてはありがたい
贔屓目に見ても見目麗しい彼女と
こうして膝を突き合わせ課題に取り組めるのは
幼馴染が故の役得と言えるだろう
羨ましかろう
まぁ その男子どもの顔も大学が違うせいで
見ることは叶わないが
何の気なしに彼女の顔へ目を向ける
彼女が好きだったかどうかと問われれば….
気にならなかったわけではない
ないのだが….
そんな気持ちは幼い頃に恋心のような友愛として数ある思い出の一つとして置いてきたのだろう
幼馴染なんてそんなもんだ
漫画や小説のような なんて夢想している最中
突如頬に鋭い痛みが走り我に帰る
「イッテェ!」
「あ やば」
ニヤニヤと笑みを浮かべるは件の幼馴染
「ごめーん 芯出しっぱだったわー
でも目 覚めたでしょ?」
カチカチと芯を調整しながらニヤニヤ笑う
文句の一つでも言おうと思ったが
遮るかのように
「刺されるまで気づかないくらい私を見つめてー
やっと魅力に気づいてくれたー?」
口籠る どんなに否定しようと今日は勝てない
長い付き合いだ その位はわかってしまう
そしてはがむ そんな隙を作った自分に
「そんな事より とっとと終わらせよう
お互い期限に追われてこうなったんだろう」
「そんなこと?ある意味課題より優先順位上なんだが?」
やばい目が笑ってない
ペンを握りしめて今にも刺してきそうな気迫がある
「誰もが 振り向くような女性と勉強できて嬉しいです!あぁなんて幸せなのでしょうか!
ありがたや」
慌てて煽て媚びへつらう
手を合わせ祈る
どうか 機嫌が直りますようにと
まぁ そんなもんか と呟いた気がした
次の瞬間にはカリカリと音が聞こえる
薄目を開けると *ペンを走らせる*彼女の姿
一先ずは窮地を乗り越えたらしい
俺も課題へと向き直りペンを走らせる
カリカリと芯が紙を叩く音だけが響く時間
夜までそれは続きなんとか目処が立つ程度にはなった